「アフターダーク」の調べたくなる言葉

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※通常、当ブログでは、「調べたくなる言葉」に続いて、「謎・ネタバレ」を
記述していますが、本作の謎はブログ主の手には負えませんでしたので、
省略させていただきます。

 

調べたくなる言葉

◆ボストン・レッドソックス

 アメリカ・メジャーリーグに所属するプロ野球チーム。
現在は、フェンウェイ・パークを本拠地とし、アメリカンリーグ東地区に所属する。
かつて、ベーブ・ルース(通算714本塁打)、ジミー・フォックス(三冠王)、
テッド・ウィリアムズ(最後の4割打者)、カール・ヤストレムスキー(三冠王)、
ロジャー・クレメンス(7度のサイ・ヤング賞)などの名選手が所属した。
また、日本人では、松坂大輔、岡島秀樹、田沢純一らが過去に所属した。
2018年を含めて過去に9度のワールドシリーズ・チャンピオンに輝いている。

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「ボストン・レッドソックス」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』
2018年11月1日 12:14 (UTC)  URL : https://ja.wikipedia.org
(作中で、マリが被っていた帽子にはこのロゴが付いていたはず)

 

◆パーシー・フェイス楽団「ゴー・アウェイ・リトル・ガール」

 作中で、「デニーズ」で掛かっていた曲その1。
パーシー・フェイス楽団については、「羊をめぐる冒険」の記事参照。
「ゴー・アウェイ・リトル・ガール」は、1962年にジェリー・ゴフィンと、
キャロル・キングが作詞作曲した楽曲。イージー・リスニングの名曲として、
数多くのアーティストにカバーされている。

 

◆ジョージ・オーウェル風チキン・サラダ

 ジョージ・オーウェルは、1903年イギリス生まれの作家。
監視カメラや、双方向スクリーンによって、人々の一挙手一投足が
当局に監視されているという、全体主義ディストピアな世界を描いた「1984」
等で知られる。マリによる、チェーン・レストランで出されるチキンの描写に
ディストピア感があったため、高橋が冗談でこのように言ったのだと思われる。

 

◆ピーチメルバ

 バニラアイスの上に、バニラシロップ漬けの桃を乗せ、ラズベリー・ソースを掛け、
最後にスライス・アーモンドをトッピングしたデザート。
1890年代にロンドンで考案された。
「メルバ」はオーストラリアの歌手ネリー・メルバが由来。
作中では、エリとマリ、高橋と彼の親友がダブル・デートで行ったホテルの
ティールームでマリが注文した。

「ピーチメルバ」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』
2018年7月18日 14:24 (UTC)  URL : https://ja.wikipedia.org

 

◆ワム!

 Wham!は1980年代に活躍したイギリスの二人組ミュージシャン。
代表曲に「ケアレス・ウィスパー」「ラスト・クリスマス」など。
作中では、控え目なものの例として、コールスロー、フライド・ポテトと共に、
ワム!の片割れと高橋は言っている。
以下リンクは1983年のナンバー「club Tropicana」のMVだが、
どちらもイケメンなので、どっちのことを言っているのか個人的には判断つかない。

 

◆ファイブスポット・アフターダーク

 ベニー・ゴルソンによる1959年のナンバーで、ジャズのスタンダードとなっている。
「ファイブ・スポット」は、ニューヨークのジャズ・クラブの名前。
「ファイブスポット・アフターダーク」は、このクラブの閉店間際に演奏された曲。
作中では、高橋がトロンボーンを始めるきっかけとなった曲として紹介。

 

◆タワー・オブ・パワー

 1970年にアメリカで結成されたファンク、R&Bバンド。
管楽器を主力としたバンドであり、作中で高橋が「最初はロックバンドのバックみたいな
のをやってたんだ。昔のタワー・オブ・パワーみたいなやつ」と言っているように、
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースなど数多くのスターのバックを務めた。
代表曲に「What is hip?」など。

 

◆バート・バカラックの「エープリル・フール」

 作中で、「デニーズ」で掛かっていた曲その2。
バート・バカラックは、1928年アメリカ・ミズーリ州生まれの
作曲家、音楽プロデューサーなど。代表曲は、
「雨にぬれても」(映画「明日に向かって撃て」挿入歌。アカデミー賞主題歌賞受賞)、
「遥かなる影」(カーペンターズが歌い、全米1位) など。
「エープリル・フール」は、1969年の作品で、ディオンヌ・ワーウィックが歌った。

 

◆マーティン・デニー楽団「モア」

 作中で、「デニーズ」で掛かっていた曲その3。
マーティン・デニーは、1911年アメリカ・ニューヨーク生まれのミュージシャン。
エキゾチック音楽の代表的なアーティスト。
代表曲に、「クワイエット・ヴィレッジ」など。
「モア」は、1963年の作品。

 

◆アルファヴィル

 1965年のジャン・リュック・ゴダール監督による映画作品。
ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞。
「情愛」もなく「矛盾もアイロニー」も無い、ディストピア的な
近未来都市「アルファヴィル」を舞台とする文明批評映画。
作中では、カオルがマネージャーを務めるラブホテルの名前として登場。

 

◆ベン・ウェブスターの「マイ・アイデアル」

 マリがカオルに連れていかれたバーで掛かっていた曲その1。
ベン・ウェブスターは1909年アメリカ・ミズーリ州生まれの
ジャズ・テナー・サックス奏者。「マイ・アイデアル」は、アメリカのポップソングで、
1930年の映画「パリのプレイボーイ」の主題歌。作中で1950年代の録音とあるのは、
おそらく、超絶技巧のジャズ・ピアニスト、アート・テイタムと共演した
1956年のものと思われる。

 

◆デューク・エリントン「ソフィスティケイティッド・レイディー」

 マリがカオルに連れていかれたバーで掛かっていた曲その2。
デューク・エリントンは、1899年アメリカ・ワシントンD.C.生まれの
ジャズ・ミュージシャン。20世紀ジャズ界の巨人。
「ソフィスティケイティッド・レイディー」は、1932年の作品で、
ジャズのスタンダード曲となっている。

 

◆ペット・ショップ・ボーイズ「ジェラシー」

 作中で、「すかいらーく」で掛かっていた曲その1。
「ペット・ショップ・ボーイズ」は、1981年イギリス・ロンドンで結成された
音楽デュオ。
代表曲に「ウエスト・エンド・ガールズ」「ニューヨーク・シティ・ボーイ」
など。「ジェラシー」は、1991年の楽曲でUKチャート12位を記録。

 

◆ホール・アンド・オーツ「アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット」

 作中で、「すかいらーく」で掛かっていた曲その1。
「ホール・アンド・オーツ」は、1969年にアメリカで結成されたソウル・デュオ。
代表曲に、「キス・オン・マイ・リスト」(三週連続全米1位)、
「プライベート・アイズ」(二週連続全米1位)など。
「アイ・キャント~」は、1981年のナンバーで、この曲も全米1位を記録している。

 

ブレードランナー

 1982年公開のアメリカのSF映画。フィリップ・K・ディックのSF小説、
「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を原作としている。
レプリカントという人造人間が存在し、また、環境破壊により人類の大半が
宇宙へ移住済みの近未来が舞台となっている。
作中で、アルファヴィルの監視カメラに写っていた白川の顔写真を印刷する場面で、
コオロギが「まるで『ブレードランナー』みたい」と言う。

 

◆天知る、地知る、ディジタル・カメラ知る

 前項目の場面でのコムギの発言。元ネタは、
「天知る、地知る、我知る、子知る」で、中国・後漢時代の学者・楊震が賄賂を
断ったときに言ったとされる言葉。日が暮れて誰も見ていませんという相手に対して、
天地と私とあなたが知っているではないかと返したことから。

 

◆イヴォ・ポゴレリチ演奏の「イギリス組曲」

 作中で、深夜のオフィスで白川が聴いていた曲その1。
イヴォ・ポゴレリチは、1958年、ユーゴスラヴィア(当時)・ベオグラード生まれの
ピアニスト。型破りな演奏で知られる。
「イギリス組曲」は、J・S・バッハの作品で全6曲からなる。

 

◆エドワード・ホッパー

 1882年アメリカ・ニューヨーク生まれの画家。
都会の空虚、孤独を描き出した画家であるため、作中では、
白川が深夜に一人で仕事をしている様子を、「『孤独』という題で彼が、
絵に描きそうな光景だと述べられている。

「エドワード・ホッパー」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』
2018年11月3日 0:23 (UTC)  URL : https://ja.wikipedia.org
より、「ナイトホークス」(1942年)

 

◆ある愛の詩

 1970年のアメリカ映画。主人公であるオリバー(ライアン・オニール)は、
裕福な家庭にに育ったが、家柄違いのジェニー(アリ・マッグロウ)と恋に落ち、
父親の反対を押し切って結婚するというストーリー。
ここまでは、作中で、高橋が語るストーリーも同じだが、ここからが異なる。
高橋は、オリバーは、一流の法律事務所に就職して、お金を手にし、ジェニーとも
末永く幸福に健康に暮らした。一方、父親は病に苦しみながら孤独のうちに死んだと
説明しているが、この部分は実際の映画のストーリーとはまるで異なる。
実際には、二人が結婚したのち、ジェニーが白血病に侵されており、
余命が長くないことが発覚し、高額な医療費をオリバーは父親に援助を求める。
しかし、結局はジェニーは亡くなってしまう。(その一方、オリバーは父親と和解する)
おそらくは、父親と上手くいっていない高橋が、一度は父親と断絶しながらも、
最終的には和解するというストーリーが気に入らなかったのではないだろうか。

 

◆ワスプ

 WASPは、White(白人)、Anglo-Saxon(アングロ・サクソン系民族)、
Protestant(プロテスタント)の頭文字を繋げた略語。アメリカ白人のエリート層を指す。

 

◆ヤッピー

 Young, Urban, Professionalsの略語で、都市部で生活し、知的職業に就く若者のこと。

 

◆ブライアン・アサワの歌うアレッサンドロ・スカルラティのカンタータ

 作中で、深夜のオフィスで白川が聴いていた曲その2。
ブライアン・アサワは、1967年アメリカ生まれの日系アメリカ人で、
カウンター・テナー歌手。
アレッサンドロ・スカルラティは、1660年イタリア・シチリア島生まれの作曲家で、
オペラとカンタータで特に優れた作品を残した。
(が、youtubeでブライアン・アサワが歌う、スカルラッティは見つからなかったので、
以下は、ブライアン・アサワが歌う、ヘンデルの「ロデリンダ」。

 

◆ゆっくり歩け、たくさん水を飲め

 作中では、高橋の人生のモットーとして紹介されているが、
「1973年のピンボール」にて、バーテンのジェイが鼠に言った言葉でもある。

 

◆コーマ

 昏睡状態のこと。

 

◆ソニー・ロリンズ「ソニームーン・フォア・トゥー」

 作中で、高橋がバンド練習の最後にソロで吹いていた曲。
ソニー・ロリンズは、1930年アメリカ・ニューヨーク生まれのジャズ・サックス奏者。
作曲家としても、「セント・トーマス」「オレオ」などのスタンダード曲を生み出した。
「ソニームーン~」は、1957年リリースのライブアルバム、
「ヴィレッジ・ヴァンガードの夜」への収録曲。

 

◆スガシカオ「バクダン・ジュース」

 作中で、高橋が訪れた「セブンイレブン」で流れていた曲。
スガシカオは、1966年東京都生まれのミュージシャン。
「バクダン・ジュース」は、4thシングル「愛について」のカップリング曲。

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