調べたくなる言葉
◆ヴァン・ダインや都築道夫
ヴァン・ダインは1888年アメリカ合衆国ヴァージニア州生まれの推理作家。
名探偵ファイロ・ヴァンスを主人公とする作品を残した。中でも、
「グリーン家殺人事件」「僧正殺人事件」が特に著名。
都築道夫は1929年東京生まれの推理作家。
SFや時代小説など多彩な作品を残した。明智、葉村両氏に怒られてしまうがブログ主は
都築氏の作品を読んだことがないが、調べた限り面白そうだと思ったのは、
江戸時代、貧乏長屋の住人達が事件を解決していく捕物帳「なめくじ長屋」シリーズ。
◆国名シリーズはクイーン。館シリーズは綾辻行人。では花葬シリーズは?
エラリー・クイーンは2人のアメリカ人、フレデリック・ダネイと
マンフレッド・ベニントン・リーによる推理小説家の共同筆名。
国名シリーズは代表作の一つで、第一作「ローマ帽子の謎」のように、
タイトルに国名が入ることが特徴。(日本がタイトルに入る「ニッポン樫鳥の謎」
という作品もあり、シリーズ最終作となっている)
綾辻行人は、1960年京都生まれの小説家。館シリーズは彼の代表作の一つで、
中村青司という建築家が残した奇妙な館が舞台となっていることが特徴。
全9作。このブログでも全作について、記事を作成しているので、
よろしければご参照ください。
(参考 第1作 「十角館の殺人」の記事 )
花葬シリーズの作者、連城三紀彦は1948年名古屋生まれの僧侶、小説家。
1977年「変調二人羽織」が第3回幻影城新人賞を受賞。その後、
1984年には「恋文」で直木賞を受賞している。初期の作品には純粋なミステリー
が多かったが、徐々に大衆小説的な色合いの濃い作品へシフトしていった。
花葬シリーズは推理小説分野での傑作で短編の連作9編からなる。
「戻り川心中」でそのうち5編が、「夕萩心中」では3編が収録されている。
(あと一編は、どこで読めるんでしょう?笑 全集とか?)
◆POVスタイル
Point Of Viewの略で、映画などの映像作品においてはカメラマンの一人称視点で
撮影される方式を指す。
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」は、1999年アメリカで制作された映画で、
6万ドルという低予算で製作されたが、全世界で2億4000万ドル以上の
興行収入を記録した大ヒット作。ブレアという町の魔女伝説を題材とした
ドキュメンタリー映画を撮影中に消息を絶った三人の学生が残したビデオを
編集し映画化したという設定の作品。
「パラノーマル・アクティビティ」は、2007年にアメリカで制作された映画。
パラノーマル・アクティビティとは、「超常現象」という意味。
同棲中のカップルが自宅で発生する怪奇現象の正体を暴くために購入、設置した
ハンディカメラの映像を中心としたドキュメンタリー風作品。
ブレア・ウィッチ・プロジェクトと同様、低予算(1万5,000ドル)で制作された
にも関わらず大ヒット(全世界興行収入1億9,000万ドル以上)を記録。
◆りら荘
りら荘は秩父にあるとされる架空の山荘。
鮎川哲也の「りら荘事件」に登場し、この山荘に滞在する7名の若者が
事件に巻き込まれていく点で明智さんの妄想と一致。
◆ジェイソン
ジェイソン・ボーヒーズは1980年に第一作が制作されたアメリカの映画、
「13日の金曜日」シリーズに登場する人物。2作目から主役となる。
顔に奇形があるため、当初は麻袋で、途中からはトレードマークの
ホッケーマスクで顔を隠しながら殺人を繰り返す。
◆赤のGT-R
日産自動車が製造・販売するクーペ型の高級スポーツカー。
’21/10時点では6代目が販売されている。エンジンは3.8L V6。
最も安価なpure editionでも1,000万円以上する(公式サイトより)
↓画像はトミカですが、こういう車です。
◆九偉人のブロンズ像
歴史上や、伝説上、あるいは聖書などに登場する英雄たちのうち、
中世ヨーロッパにおいて、騎士道を体現する存在として称えられている人物。
作中では、アーサー王、ダビデ、カエサル、アレクサンダー、ヘクトールの
5人が上がっている。残りの4人は、ヨシュア、ユダ・マカバイ、
シャルルマーニュ、ゴドフロワ・ド・ブイヨン。
アーサー王は5世紀ごろに存在したとされるイングランドの王。自身と配下の
円卓の騎士たちの活躍を描いた「アーサー王物語」が著名。
ダビデは紀元前1000年ごろに存在した古代イスラエル王国第2代の王。
旧約聖書で描かれている、対立していたペリシテ人の最強の戦士、ゴリアテに
石を投げつけて倒したエピソードで知られる。
(まさに石を投げつけようとしている場面をとらえた、以下に紹介する
ミケランジェロのダビデ像でも有名)
「ダビデ像」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』
2021年8月9日 10:23(UTC) URL : https://ja.wikipedia.org
カエサルは、紀元前1世紀の共和制ローマ時代の政治家、軍人。
権力の集中を避けてきた共和制ローマにおいて、終身独裁官となったことで
共和派から暗殺されることになった(「ブルータス、お前もか」の言葉で知られる)
が、アウグストゥスによる帝政開始の道筋をつけた。
(「カエサル」は後にローマ皇帝が帯びる称号の一つとなり、さらには
ドイツ語のカイザー、ロシア語のツァーリの語源となり、
皇帝そのものを指す言葉として現代まで残っている)
政治家、軍人としては言うまでもないが、文筆家としても優れ、
彼がガリア(現在のフランス)方面のゲルマン人との闘いの様子を描いた
「ガリア戦記」はラテン語文学の傑作のひとつとして知られる。
アレクサンダー(ギリシャ語:アレクサンドロス、アラビア語:イスカンダル)は、
紀元前3世紀のマケドニアの王。マケドニアはギリシャの一地方であり、
決して中心とは言えない地域であるが、彼はそこから出発して、
ギリシャ全体のみならず、東方へ遠征してメソポタミア、ペルシア、エジプトを
撃破し、インドまで到達した。インドまで到達したところで部下の反対にあい、
引き返したが、その途上で32歳の若さで生涯を閉じる。
彼の死後、帝国は分裂してしまうが、この遠征によって
ギリシャの文化と東方の文化が入り混じりヘレニズム文化が誕生。
ヘクトールは、ギリシャ神話に登場する英雄であり、トロイアの王子。
都市国家ミケーネを中心とするアカイア人勢力と、トロイアの間で起こった、
トロイア戦争において、トロイア側の最強の戦士であったが、
最終的にはアキレウスにより討たれる。
(この戦争は、古代ギリシャ最高の詩人、ホメロスの叙事詩「イーリアス」に
描かれている)
ヨシュアは、旧約聖書の「ヨシュア記」などに登場するユダヤ人の指導者。
モーセの後継者として「約束の地=カナン」へ入るべく、立ちふさがる
都市国家ジェリコ、アイなどを撃破しカナン全土の制圧に成功。
ユダ・マカバイは旧約聖書「マカバイ記」に登場する紀元前2世紀の
ユダヤ人の英雄。セレウコス朝シリアからの独立を勝ち取る戦争を指導した。
シャルルマーニュ(フランス語読み。ドイツ語読みではカール)は
8世紀のフランク王にしてローマ皇帝。カロリング朝を開いた小ピピン。
多くの征服戦争に勝利し、フランク王国の最盛期を現出させるとともに、
西ヨーロッパの政治的統一を実現した。また、文化的事業にも積極的で
イングランドの神学者アルクィンなど、多くの学者や知識人を自らの
宮廷に招き、ラテン語教育に基づいた文化運動を進めた。
(一般的にカロリング・ルネサンスと呼ばれる)
ゴドフロワ・ド・ブイヨンは11世紀の神聖ローマ帝国貴族(下ロートリンゲン公、
ロートリンゲンは現在のフランス・ロレーヌ地方)で、
第一回十字軍で活躍した。騎兵1,000人、歩兵7,000人を率いて出陣し、
エルサレム攻略時には一番乗りの功を上げる。
その功で初代エルサレム王に推挙されるが辞退し、
代わりに「聖墳墓守護職」という称号を名乗った。
◆綾辻行人の館シリーズに登場する『中村青司』の館のようにはいかない
綾辻行人、館シリーズ、中村青司については、前述の通り。この台詞は
進藤が殺された際に、彼の部屋が密室状態だった原因、理由を探ろうと
抜け穴がないか念入りに探る比留子に対しての葉村の独白。
館シリーズでは、謎解きに関係ある、なしを問わず、心躍る隠し通路や
隠し部屋の類が頻出する。
◆レミングス
1991年にイギリスのゲーム会社、Psygnosisが発売したアクションパズルゲーム。
日本でも、PC-9801など様々なハードへ移植されたが、
個人的に印象深い(というかこの記事書くために調べるまでその他を知らなかった)のは、
’91年にサンソフトから発売されたスーパーファミコン版で、
当時小学生のブログ主はなんだか可愛らしいパッケージと、放っておくと
どんどん死んでいくレミングたちとのギャップに興味を惹かれ、やりこんだ記憶がある。
ゲーム内容としては、作中で立浪が説明しているように、天蓋から降りてくる
レミングたちをうまく指示してゴールまで導くというもの。
ちなみにレミングとは、北極付近に生息するネズミの一種、タビネズミのこと。
現在では誤解であることが知られているが、この種は長い間、
集団自殺(崖から海へ次々飛び降りる)すると考えられており、
このゲームはそこから連想されたものと考えられる。
「レミング」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』
2021年8月18日 6:06(UTC) URL : https://ja.wikipedia.org
◆ブルース・スプリングスティーン
ブルース・スプリングスティーンは1949年生まれのアメリカの
シンガーソングライター。1973年にソロデビューしたベテランだが、
2020年にもアルバムを発表しており、息の長い活躍をしている
アメリカロック界の大御所。アルバムの総売り上げ枚数は
1億2000万枚を超えるなど代表作も多数だが、
特に1975年発表のアルバム「明日なき暴走」から、
「明日なき暴走」「涙のサンダーロード」あたりではないでしょうか。
◆重元が熱弁するゾンビ映画諸々
●ホワイトゾンビ
ホワイトゾンビ(初公開時の邦題は「恐怖城」)は、1932年にアメリカで
制作されたホラー映画。重元が語るようにゾンビをテーマとしたホラー映画の
草分け的存在。新婚の夫婦が人に勧められて訪れたハイチで、
ブードゥー教の司祭が持つ、ゾンビパウダーによって、妻がゾンビ化させられて、
というストーリー。
●ナイト・オブ・ザ・リビングデッド
1968年に制作されたアメリカのホラー映画。
作中で重元が語るようにいわゆる今のゾンビ像を作り上げた映画であり、
1999年にはアメリカ国立フィルム登録簿への永久保存が決定。
父親の墓参りに向かう兄妹がゾンビに襲われ、逃げ惑うというストーリー(雑)。
●ゾンビ
「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」の監督、ジョージ・A・ロメロが
1978年に制作した続編。舞台はアメリカのフィラデルフィア。突如として
突如死体がゾンビ化し人々を襲いだした世界で、なんやかんやあって
行動を共にすることになった、テレビ局員とその恋人のヘリパイロット、
2人のSWAT隊員の4人が、生き延びるために戦うというストーリー。
●死霊のはらわた
1981年に制作されたアメリカのホラー映画(原題は「The Evil Dead」)で
監督はのちに「スパイダーマン」シリーズを手掛けるサム・ライミ。
5人の若者が休暇で訪れた郊外の別荘の地下室で、「死者の書」と
そこに書かれた呪いの言葉が録音されたレコーダーを発見する。
そのレコーダーを再生したところ、封印された死霊が蘇り…というストーリー。
●バタリアン
1985年に第一作が制作されたコメディ要素を含むゾンビ映画。
前出の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」のパロディ作品となっている。
バタリアン(Battalion 原題はThe Return of the Living Dead)とは
大隊や大群といった意味がある。2006年までに5作品が制作された。
ロサンゼルスの医療品メーカで働く主人公は会社の倉庫にゾンビが保管されている
ことを知り、同僚とか確認へ行くと、容器から死体をゾンビ化させるガスが噴き出し
そのガスを浴びた研究用の死体が次々とゾンビ化するというストーリー。
このように書くとこれまでに名前が挙がった作品のようにホラーとしか
捉えられないが、この作品はどこまでのコメディです。
●バイオハザード
2002年に第一作が制作されたアメリカのホラー映画。
カプコンのゲーム「バイオハザード」を原作とする。巨大複合企業アンブレラ社が
開発していたウイルス兵器「T-ウイルス」が研究施設内に漏洩し、人間を始めとする
施設内の生物をゾンビ化させる。事態を鎮静化させるためにアンブレラが派遣した
特殊部隊員や様々な思惑を持った人々が施設内へ侵入し、脱出するまでを
描いた作品。第一作は施設内での感染拡大だったが、2作目以降は
世界中にウイルスが拡大した世界が舞台となり、2021年までに6作が制作されている。
作中では、この映画をきっかけにゾンビ映画が息を吹き返したと語られている。
●ドーン・オブ・ザ・デッド
2004年にアメリカで制作されたホラー映画。1978年の「ゾンビ」を当時の監督
ロメロ自身がリメイクした作品。「ゾンビ」と同じように、気づいたら
ゾンビだらけの世界にいた主人公が、同じくショッピングセンターに
立てこもる生存者たちとともに戦うというストーリー。
●ショーン・オブ・ザ・デッド
2004年にイギリス・フランス・アメリカの合作で制作されたホラー映画。
この項では既にお馴染みの「ゾンビ」のパロディ映画として制作され、
ホラー以外にもロマンス、コメディの要素を内包している。
ショーンは主人公である冴えない29歳の青年の名前。彼がその煮え切らなさがゆえに
彼女に振られてしまった翌日目を覚ますと、すっかりゾンビに囲まれていた
というストーリー。
●REC/レック
2007年にスペインで制作されたホラー映画。
本記事ではブレア・ウィッチ・プロジェクトなどとともに紹介したPOVスタイルで
撮影されていることが特徴。ドキュメンタリー映像の制作を手掛ける
女性レポーター・アンヘルは密着取材をするつもりで消防士と共に訪れた建物が
なんとゾンビに侵食されていた、というストーリー。
◆蜘蛛の糸を絶たれたカンダタのように
剣崎に槍を突き刺された明智(ゾンビ)が落ちていく様を葉村はこう表現した。
元ネタは芥川龍之介による1918年発表の短編小説「蜘蛛の糸」。
地獄で苦しむ主人公で元盗賊のカンダタを見たお釈迦様が、
彼の生前の唯一の善行、「森で蜘蛛を踏みつぶさず逃がしたこと」
を思い出して助けるために天国から蜘蛛の糸を垂らす。
カンダタはその糸を登り始めるが、後から同類が登ってくるのを見て、
これは俺の糸だから降りろと主張した途端に糸は切れ、
彼は地獄へ真っ逆さま、というストーリー。
ストーリー上の謎、ネタバレ
(以下近日更新予定)
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