「陽気なギャングは三つ数えろ」の謎・ネタバレ

広告




 

調べたくなる言葉

◆大半は、話せば分かるわけだ。犬養毅の言う通り

 「陽気なギャングの日常と襲撃」の記事参照

 

◆スティーブンソンの「宝島」

 ロバート・ルイス・バルフォア・スティーブンソンは、1850年イギリス、
スコットランドのエディンバラ生まれの冒険小説作家。
 代表作に「ジキル博士とハイド氏」「宝島」がある。「宝島」は、
1883年に発表された子供向け海洋冒険小説。元海賊の男が隠し持っていた
宝の地図を基に、主人公の少年ジム・ホーキンズらが宝探しをするという
心躍るストーリー。作中では、響野が宝島沙耶のことを知らないままに、
彼女とファンとの会話に割り込み、スティーブンソンの宝島のファンだという
頓珍漢な話をするシーンが登場する。

 

◆桜木町駅から徒歩で十五分ほど行ったところにある六十年以上前からある動物園

 横浜市西区老松町、野毛山公園内にある動物園、横浜市立野毛山動物園の
ことと思われる。開園は1951年であり、本作が発表された2015年時点からは
60年以上前の開園であり、桜木町駅から徒歩15分の距離(横浜市観光情報サイトより)
にあり、そして何よりレッサーパンダがいるため、作中で、成瀬と久遠が
最初に訪れた動物園はここだと推測する。

 

◆イギリスの政治家の言った有名な台詞「嘘には三種類ある。嘘、大嘘、そして統計だ」

 作中で、成瀬と久遠の会話に出てきた言葉。久遠は「それ自体が嘘」だと話す。
アメリカの小説家マーク・トウェインが、19世紀イギリスの首相、
ベンジャミン・ディズレーリの言葉として紹介したことから広まった。
 ベンジャミン・ディズレーリは、保守党党首として、2度首相と務めた、
自由党のウィリアム・グラッドストンと並んでヴィクトリア朝期を代表する政治家。

 

◆ハシビロコウ

 ペリカン目ハシビロコウ科ハシビロコウ属に分類される鳥類で、
中央アフリカのパピルスなどが茂る湿地帯に生息する。作中では、久遠を襲った
老人と男のうち、老人があまりにも動かないので、久遠はハシビロコウみたいと思った。

ハシビロコウ
「ハシビロコウ」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』
2019年6月9日 4:35 (UTC)  URL : https://ja.wikipedia.org

 

◆仮死薬とシェイクスピア

 作中で、(火尻の記事から生じた)中傷から身を守る一番の方法は、自殺すること
だから仮死薬みたいなもので、死んだと見せかけて、批判を弱まらせた後で
こっそり生き返るのも手という会話が4人の間で繰り広げられる。
 シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」で、家同士の仲が悪いために
結ばれることができない二人をなんとかしようと、友人のロレンスは
ジュリエットに仮死状態になる薬を飲む策略を提案するが、ジュリエットが
本当に死んでしまったと思ったロミオは自殺してしまう。そして、
生き返ったジュリエットもロミオの死を見て自殺してしまう。

 

◆センニュウ

 スズメ目センニュウ科センニュウ属の鳥類。アジア、アフリカなどの
灌木林などに生息する。作中では、久遠が「潜入済みのセンニュウ」
というギャグを飛ばす。

オニセッカ
「センニュウ科」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』
2013年3月13日 13:30 (UTC)  URL : https://ja.wikipedia.org

 

◆どうせ犯人は蛇

 作中で、ホテルで火尻を襲った犯人が、監視カメラに映っていなかったことを
見た響野が「これはあれか、密室というやつか。どうせ犯人は蛇なんだろ」
と話すシーンが登場する。密室、蛇という単語からは、アーサー・コナン・ドイル
によるシャーロック・ホームズシリーズの短編「まだらの紐」が連想される。
 「まだらの紐」では、密室状態の部屋へ口笛で思うように動くように
慣らした毒蛇を侵入させて、中にいる人物を殺そうとする殺人者が登場する。

 

◆ズーラシア

 作中で、成瀬が久遠に話がしたいと連絡を取ったところ、指定された場所。
正式名称は「横浜市立よこはま動物園」。1999年横浜市旭区にある
横浜動物の森公園内に開園。同じ横浜市内の動物園、野毛山動物園と比べると
敷地はかなり広く、日本最大級の規模を誇るが、一方で、交通アクセスは悪く、
最寄り駅からバスで15分ほどを要する。

 

◆PTA、NGK、ETC

  ホテルで火尻を襲ったグループの一員である佐藤と響野の会話で、
「私たちにはそういう力があるんだ。とある、情報機関の力のような、
CIAやKGBに似た」(響野)「アルファベット三文字の?」(佐藤)
に続いて、響野がこの3つを挙げる。
 PTAは、Parent-Teacher Associationの略称で、学校で組織される
生徒の両親及び教師が参加する社会教育関係団体。
 NGKは、愛知県名古屋市に本社を置く「日本碍子株式会社」の略称。
(Nihon Gaishi Kabushikigaisha)
同社は、電力用がいしなどセラミックス製品を製造・販売を行う東証一部上場企業。
 または、同じ森村グループに属する「日本特殊陶業」が販売する
自動車用スパークプラグのブランド名。
 ETCは、 Electronic Toll Collection Systemの略称で、日本語では、
電子料金収受システムとなる。高速道路などの有料道路の料金所で
停止せずにノンストップで料金を収集できるシステム。

 

◆2001年宇宙の旅

 スタンリー・キューブリック監督のSF映画作品。
詳細は「陽気なギャングが地球を回す」の記事参照。
 作中では、大桑らが運営するカジノを訪れた久遠が、部屋が真っ白だった
のを見て、「映画『2001年宇宙の旅』で主人公が、彼を主人公と呼んでいいのか
どうかもはっきりしないが、最後に入る部屋」を想像した。宇宙船クルーの中で
唯一の生き残りとなったボーマン船長は、たどり着いた木星で、巨大なモノリス
と遭遇し、連れていかれたのが例の部屋である。そこで彼は人から更に進化を
遂げることになる。


「2001年宇宙の旅」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』より、ラストシーンの部屋。
2019年6月19日 17:01 (UTC)  URL : https://ja.wikipedia.org

 

 

◆カカトアルキ

 カカトアルキはマントファスマ(mantid=カマキリとphasmatid=ナナフシの組合せ)
とも呼ばれる、カカトアルキ目(マントファスマ目、踵行目)に属する昆虫。
作中で、久遠とカジノスタッフの会話で紹介されている通り、
2002年に88年振りに昆虫綱に属する新たな目として登録された。
熱帯アフリカに分布する。

Mantophasma zephyra Zompro et al 2002.jpg

◆ガロアムシ

 ガロアムシ目(非翅目)に属する昆虫で、日本の中禅寺湖で初めて発見され、
1914年に登録された目。名前は発見者のフランス人外交官に由来する。
山間部や森林などの地中や洞窟に生息する。作中では、前項の会話にて、
カカトアルキの話題が出た際にその前に登録された目として紹介されている。

Galloisiana nipponensis.jpg
「ガロアムシ」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』
2019年5月25日 15:05 (UTC)  URL : https://ja.wikipedia.org

 

ストーリー上の謎、ネタバレ

◆ホテルで火尻を襲った犯人とは?

 過去に火尻の記事によって自殺に追い詰められた牛山沙織と関係あった
人たちによる犯行。牛山は、元々通り魔事件の被害者のOLであったが、
病気の両親の治療費を稼ぐために、風俗嬢でもあったが、それを火尻にネタにされた。 
 犯人らは牛山の葬儀で出会った。当日は、一人を火尻の隣室1602号室に泊まらせ、
その部屋に清掃スタッフ役がワゴンに実行役を連れていき、火尻が部屋に戻ると
彼を襲うという計画だった。(急遽久遠が現れたことで失敗したが)その後、
今度はルームサービス役が実行役をワゴンに隠して16階から脱出させる計画であった。
また、火尻を襲いやすいように、事前にラウンジカフェで女性店員が
睡眠薬を飲ませていた。

 協力者のうち、隣の部屋に宿泊していた佐藤二三男は、風俗嬢としての彼女の客で
あり、彼女に励まされたことでつらい時期を乗り越えることができた。
 実行役のジビエ料理の料理人は、牛山の恋人であり、清掃スタッフは、
中高の同級生であり、ルームサービス係はOL時代の同僚、カフェスタッフは
風俗店の同僚であった。そして、アイドルの宝島沙耶は、小学校のころ
クラスから向けられた意地悪、悪意が悲しくて学校をさぼって近くの公園にいると、
近くの中学生であった牛山に励まされたことを恩に感じていた。当日の
役割は、そもそも火尻をそのホテルのその階に泊まらせるために、姿を消した体で
そのホテルに宿泊することだった。
 また、佐藤を火尻の隣室にセットしたのは、予約の責任者であり、
彼は牛山との直接の関係はなかったが、ルームサービス係の女性と交際しており、
彼女から話を聞いて「義憤を感じて」参加したのだ。

 

◆陽気なギャングたちの大逆転について

 四人組は、火尻に追い詰められていた。火尻は大桑のカジノで大きな借金があった。
その借金を何とかするために火尻はギャング一味を脅す。火尻は確証は無いにしても
どこからか一味が銀行強盗であることを嗅ぎ付けており、それをネタに脅したのだ。

 というように追い詰められた一味だったが、以下のように大逆転を果たす。
①カジノで関係者の指紋を採取&蜘蛛の卵を設置。(久遠)
 (指紋は入り口の鍵を開けるため&卵は騒動を起こすため)
②カジノが入るマンションにセアカゴケグモ退治のチラシを配る(響野)
③ ①の卵が帰り、②のチラシの連絡先に駆除依頼が入り、バルサン的な
 煙を発生させることでどさくさに紛れて①の指紋を基にドアを開錠して潜入
④カジノ内で、当たりのサッカーくじと大桑の祖母の形見である亀を盗み出す
⑤(サッカーくじは、火尻に募金活動の妨害をされた手術を必要とする親子に寄付)
⑥ ④より前に、牛山の元婚約者が経営する料理店に死んだ亀を持ち込み料理させる
⑦同店に火尻、成瀬、宝島が訪問し、亀料理を食べる
⑧料理を出した後、店主は仮死薬を飲んで気絶
⑨ ④の後、追われてたどり着いた振りをして、⑥の店に追手もろとも到着し、
 亀を火尻の命でここへ届けたと弁明
⑩大桑、店で死んでいる(ように見える)店主と、火尻ら3人を発見。火尻は逃げるが、
 犬に追いつかれて捕まる。その後は不明

広告




1 個のコメント

  • 義憤を感じたのは慎一で「女性」(仮死薬を飲んだ牛山さん)かアイドルの宝島さんと付き合ってたんでしょ

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です