「ゴールデンスランバー」の謎・ネタバレ

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調べたくなる言葉

◆「スター・ウォーズ」のR2-D2

  「スター・ウォーズ」はアメリカのSF映画シリーズ。
R2-D2は同作に登場するアストロメク・ドロイド。
(宇宙船などの修理を行うドロイドの総称。
ドロイドは人間同等以上の知能をもつロボット)
作中では、仙台市内に設置されたセキュリティポッドがR2-D2みたいと形容されている。

 

◆ワープロソフトみてえな名前

 保土ヶ谷康志が警察庁の佐々木一太郎を見て漏らした言葉。
ジャストシステムが発売する日本語ワープロソフト「一太郎」を
念頭に置いていると思われる。

 

◆ポールみてえな男

 同じく保土ヶ谷が佐々木一太郎を見て言った言葉。
イギリスのロックバンド、ビートルズのメンバー、ポール・マッカートニーに
見た目が似ていることから。

Paul McCartney black and white 2010.jpg

「ポール・マッカートニー」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』
2019年1月23日 9:40 (UTC)  URL : https://ja.wikipedia.org

 

◆アメリカで例の自爆テロ

 2001年9月11日にアメリカ各地で発生した同時多発テロ事件のことを指すと
思われる。4機の航空機がハイジャックされ、
ニューヨークのワールド・トレード・センタービル、アーリントンの国防総省に
突入し、多くの被害者を出した。
この事件の後、アメリカは報復としてアフガニスタン、イラクへ侵攻する一方、
国内に潜むテロリストの捜査を強化するため、法執行機関が持つ権限を拡大する
米国愛国者法が制定された。

 

◆ビッグブラザー

 イギリスの小説家ジョージ・オーウェルが1949年に発表したディストピア小説、
「1984年」に登場する架空の人物。架空の全体主義国家を統治する存在であり、
そのスローガン「ビッグ・ブラザーがあなたを見守っている」に示されている通り、
国民を監視し、管理する存在。

 

◆あの警鐘を鳴らすのはあなた

 1972年に発表された和田アキ子のヒット曲「あの鐘を鳴らすのはあなた」のもじり
と思われる。

 

◆喋る魚を育てるだけの、奇妙なゲーム

 1999年にセガが発売したドリームキャスト向けゲームソフト「シーマン」を
指すと思われる。知恵を持つ人面の魚、シーマンを育てる育成シミュレーションゲーム。
作中では、シーマンが発した言葉「おまえ、小さくまとまるなよ」が、
樋口に青柳との別れを決断させた。

 

◆月に二回発行され、路上でホームレスが手売りで販売する、と言う雑誌

 イギリス発祥で、日本を含む世界各地で販売されているストリート新聞。
ホームレスの社会復帰を支援するために発行されている。
ベンダーと呼ばれる販売者のホームレスは、定価の半額程度で仕入れることができ、
売った収入で自立を図るという仕組み。
作中では、金田首相暗殺の日に森田と会った青柳がこの雑誌を買う場面が登場する。

 

◆ビートルズの「ヘルプ」

 ビートルズが1965年に発表した10枚目のシングル曲で、全米、全英1位を記録。
作中では、上記雑誌を青柳に売ったホームレスが、この歌の替え歌で、
雑誌名に節をつけて上手く歌っていたと森田が言う場面が登場する。

 

◆ドストエフスキー

 ドストエフスキーについては、羊をめぐる冒険の記事参照。
作中では、青柳が樋口の影響を受けるか楽しむために、森田が樋口に、
「ドストエフスキー読んだことないの?それくらい、読んでないと駄目だよ」と
言わせ、まんまと影響を受けてしまった青柳がドストエフスキーの本を買う
という場面が登場する。

 

◆トニー・スコット、ヴィム・ベンダース

 トニー・スコットは、1944年イギリス生まれの映画監督。兄のリドリーも映画監督。
代表作に「トップガン」「ビバリーヒルズ・コップ2」「クリムゾン・タイド」など。
1998年の作品「エネミー・オブ・アメリカ」では、国家安全保障局の高官

犯した殺人を記録していたビデオを偶然入手した弁護士が、監視カメラや盗聴器、
偵察衛星などを使って追い詰められる描写がある。

 ヴィム・ベンダースは、1945年ドイツ・デュッセルドルフ生まれの映画監督。
代表作に「パリ・テキサス」「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」
「ベルリン・天使の詩」など。
1997年の作品「エンド・オブ・バイオレンス」では、FBIによって監視カメラと
衛星を結んだ監視システムが作り上げられようとしている世界が描かれている。

 

◆シンドラーのリスト

 アメリカの映画監督スティーヴン・スピルバーグが1993年に発表した映画。
第2次世界大戦中、ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺(ホロコースト)が進む、
ポーランドのクラクフで、ドイツ人実業家オスカー・シンドラーが、
自身の軍需工場に必要だという名目で虐殺されようとしているユダヤ人を助ける
というストーリー。
作中では、岩崎がこの映画に感動し、さらに「迫害された者を命がけで救っちゃう派と、
救わない派に分ければ、救っちゃう派なんだよ」と言い、青柳を救う。

 

◆キューバ危機

 1962年10月、キューバに核ミサイル基地が建設されたことが発覚し、
アメリカがカリブ海の海上封鎖を実施。反発するソ連との間で緊張が高まり、
核戦争一歩手前まで達したとされる事件。アメリカのケネディ大統領と、
ソ連のフルシチョフ書記長が書簡を交わし、最終的にフルシチョフが核ミサイルを
撤去したことで危機は終わった。
作中では、キューバ危機を起こしたカストロも最初はそれほどアメリカが嫌いでは
無かったが、訪米した際の相手の対応が悪かったことでソ連と組む気になったと
整形外科医が述べている。

 

ストーリー上の謎・ネタバレ

◆タイトルの意味

 作品冒頭で(1)単語の意味(golden=黄金の、最高の Slumber=眠る、まどろみ)、
(2)イギリスの劇作家トマス・デッカーの子守歌のフレーズ(マザーグースにも収録)
(3)The Beatles のアルバム「ABBEY ROAD」の収録曲が紹介されている。
以下で、(3)のyoutubeリンクを紹介する。

 

◆仕事どころじゃない興味深い話

 第一部において、樋口晴子と平野晶が蕎麦屋で会話するシーンで、
平野が「仕事どころじゃない興味深い話とか持ちかけられたら、
どんな時だろうと早退する」と言う。
その言葉が実践されたのは第四部にて、樋口が青柳を助けるために、
セキュリティポッドのメンテをしている平野の彼氏・菊池に会いたいと電話した時に
平野は仕事中だったにも関わらず、その場で有給休暇を取得した。

 

◆銃弾を食らったキルオはショットガン男への復讐を誓い~

 第二部でアングラ写真月刊誌に「キルオと警察官の対決」という見出しで、
掲載された。第四部で小野のアパートで佐々木一太郎、小鳩沢(=ショットガン男)らに
確保された青柳の護送中に、たまたま上記記事の復讐に来たキルオ=三浦が現れ、
結果的に、青柳は助けられることになる。

 

◆茶碗に米粒一つ残さず

 第二部にて、青柳が首相暗殺の当日に定食を食べたとされるトンカツ屋の主人が、
証言した言葉。二回もお替りしたとも、さら青柳名義のクレジットカードを
忘れていったとも。第四部で、樋口がこの報道を見たときに、彼の一家に共通する
あまり綺麗に食事をする方ではないという癖と反していた。

 

◆青柳雅春は軽自動車を奪い、逃走

 第二部での佐々木の記者会見で発表された内容。さらに、警察車両と衝突し、
また、持ち主の高校教師・加賀を刺殺とされた。しかし、
第四部で描写されているように、軽自動車を奪ったのも、
持ち主を刺殺したのも、警察車両と衝突したのも三浦の仕業。

 

◆カズ君って何か、意味ありげな時だけ、『先輩』って付ける

 学生時代に、森田が学食で教授の悪口を言っているときに、ちょうど隣に
その教授が座っていることに森田が気付いていなかったため、気付かせるために
小野が普段は付けない『先輩』を付けて読んだエピソードと共に紹介。
首相暗殺の日、助けを求めようとした青柳が小野に電話した際の第一声が、
「青柳先輩、ひさしぶりじゃないですか」だった。
その時には、警察から既に連絡が入っていたため、「先輩」をつけたものと思われる。

 

◆痴漢をやるような男ではない

 青柳の父が息子を評して言った言葉。痴漢を殺人よりも憎んでいた父らしい言葉だが、
作中では、事件の二か月前、青柳が身に覚えのない痴漢の罪を着せられそうになり、
事件後、マスコミで報道されたが、このことも樋口が青柳は犯人ではないと
考える一因となった。
また、青柳は昔、書初めで「痴漢は死ね」と父に書かされたが、
第五部にて、この文字が書かれた差出人のない手紙が届き、両親が青柳の
無事を確認して密かに喜ぶシーンが登場する。

 

◆わたしたちって、このまま一緒にいても絶対、『よくできました』止まりな気がしちゃうよね

 樋口が青柳に別れを告げたときに言った言葉。
しかし、第五部にて事件から二か月半後、仙台の商業ビルで、青柳は偶然、樋口の
一家とエレベーターで一緒になる。顔は変わっていたものの、
ボタンの押し方(親指で押す)の癖で青柳と気付いた樋口は、娘に言って、
青柳の手に「たいへんよくできました」の判子を押させるシーンが登場する。

 

◆「キャバクラの姉ちゃん、口説けたのおまえのおかげだからな」「奥さんに告げ口しますよ」「無事に逃げ切って、告げ口しに来いよ」

 青柳が運送会社の先輩、岩崎を人質に取っている風を装って逃走する際の、
二人の会話。第五部にて、顔を変えた青柳が岩崎の留守中に岩崎家を訪ね、
上記告げ口するシーンが登場する。この告げ口で岩崎は青柳が無事であることを知る。

 

◆事件の真犯人は誰か?

 作中では明確に描かれていないが、特定の個人では無く、とんでもなく大きな組織の、
とんでもなく大きな陰謀が金田首相を殺して、青柳を犯人に仕立て上げるという
ストーリーを描いたのだと思われる。そういう組織でなければ、
首相暗殺から、警察組織の抱き込み、事前・事後工作など、多くのことが不可能だ。
事前工作の例としては、青柳の影武者として青柳そっくりに整形手術をした
人物を用意し、さらに痴漢事件の仕込みやラジコン店主やトンカツ店主など、
各種青柳に不利な証言をする人物の用意や、上記のような準備をしていたのが、
青柳一人ではないこと
(複数人候補を用意し、都合がよかった人物を選ぶことにしていた)などが挙げられる。
事後工作としては、青柳の影武者の死で事件の幕を引きたい真犯人にとって、
都合の悪い人物を消したことが挙げられる。


①作られたストーリーに沿って、嘘の証言をしていた人物

 例えばラジコン店主、トンカツ店主、ファミレス店員など


社会に向けて青柳以外の真犯人の存在を示唆する主張をした人物

 例えば、ラジコン操縦を行っていたのは青柳とは似ても似つかない男だったと
述べたテレビ局のリポーター大倉、
真犯人は予め複数の主役候補を用意しており、青柳はその内の一人だったと
主張した元宮城県警の松本刑事など

③事件の真相を知っている人物

 例えば、佐々木一太郎

逆に言えば、青柳の逃走を助けた樋口、小野、岩崎、轟、保土ヶ谷などは、
上記に当てはまっていないため、消されなかったと考えられる。
彼らの多くは青柳に脅されたと述べており、また、青柳が犯人でないという
以上の真相は知らなかったため。
小野に関しては、当初は嘘の証言をして消される予定であったのかもしれないが、
近藤守刑事が口封じと証拠隠滅を拒否したため、助かったと考えられる。

 

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