※この記事では、角川文庫版の中巻のみについて記述しています。
調べたくなる言葉
◆忘却の協定
フランコ独裁のスペインでは、この協定の元、旧体制と反体制の上層部同士が
平和的に民主化を進めた。そのため、フランコ政権下の犯罪についての
検証がなされることがなかった。
作中では、この協定のせいで若い世代ではフランコの知名度は高くないが、
古い世代はあの血塗られた時代の恐怖を忘れていないと紹介されている。
◆ジアキントの<スペイン王家に保護された宗教>
コッラード・ジアキントは1703年イタリア生まれのロココ様式の画家。
「スペイン王家に保護された宗教」は、1750年の作品で、
スペイン王宮の大階段天井に描かれているフレスコ画。

◆パリンカ
ハンガリーで飲まれているフルーツブランデーで、プラムやアプリコット、リンゴなど
を原料とする蒸留酒。作中では、ラビ・ケヴェシュが刺客から逃げたバーで
これを飲む人々の姿が描かれている。
◆ゲルニカ
スペイン・マラガ生まれの画家、パブロ・ピカソがスペイン内戦中の
1937年に制作した作品で、ドイツ空軍によるスペイン北部バスク地方の都市、
ゲルニカにて行った無差別爆撃が主題にされている。
作中で紹介されているように、マドリード市内にあるソフィア王妃芸術センター
に展示されている。
「ゲルニカ(絵画)」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』
2019年5月18日 1:26 (UTC) URL : https://ja.wikipedia.org
◆マルハ・マリョの<ラ・ベルベナ>
マルハ・マリョは、1902年スペイン西部のガリシア州生まれの女性画家。
「ラ・ベルベナ」は1927年の作品で、ソフィア王妃芸術センターに収蔵されており、
作中ではこの絵を見ている際に、アンブラとフリアン王子は出会った。

◆エル・グレコ
1541年現在のギリシャ・クレタ島生まれの画家で、ルネサンス後期に活躍。
後半生をスペインのトレドで過ごし、祭壇画など宗教的な絵画を多く残した。
そのことが、作中でアンブラがフリアン王子の「子供部屋にはエル・グレコの
オリジナルが掛かっていたにちがいない」と考えたことに繋がると考えられる。
代表作に「受胎告知」「改悛するマグダラのマリア」など。
「エル・グレコ」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』から「受胎告知」
2019年4月21日 5:41 (UTC) URL : https://ja.wikipedia.org
◆ルイス・キレス
1996年スペイン・マラガ生まれの漫画家、風刺画家で、薬物問題や汚職、暴力、
児童虐待などの社会問題を主題とした、過激な作品で知られる。
作中では、アンブラの「バンクシーの作品に似ている」という意見に、
王子が反対するシーンが登場する。
◆バンクシー
イギリスを拠点とする匿名のストリート・アーティスト。社会、政治を
風刺した作品を世界中の壁や、橋梁に残している。
「バンクシー」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』から「少女と爆弾」
2019年4月25日 12:48 (UTC) URL : https://ja.wikipedia.org
◆テスラ
アメリカ・カリフォルニア州に本社を置くテスラは、2003年に設立された
電気自動車及びソーラーパネルなどを製造、販売する会社。
社名は電気技師の二コラ・テスラに基づく。作中では、カーシュが
「モデルX-P90D」を創業者でCEOのイーロン・マスクから贈られ、
好んで乗っていたことが紹介されている。
モデルXは、クロスオーバーSUVタイプの車両。
「テスラ・モデルX」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』
2019年4月24日 9:31 (UTC) URL : https://ja.wikipedia.org
◆2001年宇宙の旅
スタンリー・キューブリック監督のSF作品。詳細は、
「陽気なギャングが地球を回す」の記事参照。
作中では同作品に登場するコンピュータが「HAL」という名前なのは、
「それぞれの字がアルファベット順でIBMの一つ前に来るからだという都市伝説」
が紹介されている。
◆グエル公園
スペイン・バルセロナにある公園で、1914年に完成した。アントニオ・ガウディの
一連の作品群の一つで、名前は施主のグエル伯爵から。カサミラなどと共に、
1984年に世界遺産に登録されている。
「グエル公園」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』
2018年7月16日 2:42 (UTC) URL : https://ja.wikipedia.org
◆サグラダ・ファミリア
スペイン・バルセロナで1882年から建築中の教会。ガウディの未完作品の一つ。
グエル教会などと共に1984年に世界遺産に登録されている。日本語では、
聖家族教会、聖家族贖罪教会と呼ばれるが、贖罪教会という位置づけのため、
建築費用を喜捨に頼ってきたので、建築に時間がかかっている。
作中で、ラングドンはカーシュのプレゼンを開くためのパスワードの答えを
この教会で発見した。
「サグラダ・ファミリア」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』
2019年5月22日 0:13 (UTC) URL : https://ja.wikipedia.org
◆カサ・ミラ
スペイン・バルセロナのグラシア通りに面したガウディ設計による住宅で、
1910年に完成。直線部分を全く持たない建物であり、掘削された山を思わせるため、
作中で紹介されているように「ラ・ペドレラ(石切り場)」という愛称を持つ。
作中では、カーシュがこの最上階に居住しているという設定だった。
「カサ・ミラ」『フリー百科事典ウィキペディア日本語版』
2019年1月3日 15:31 (UTC) URL : https://ja.wikipedia.org
◆巡礼の地ルルド
ルルドはスペインとの国境に近い、フランス南西部の町。
1858年に聖母マリアが出現し、少女がそれを目撃して以降、
カトリックの巡礼地となった。作中で、初めてパルマール教会を訪れたアビラは、
「体のきかないみじめな男が奇跡による回復を願って巡礼の地ルルドへやってきた
ような思いにとらわれ」るシーンが登場する。
◆悪魔の大釜
エクアドルにあるパイロン・デル・ディアブロ滝(悪魔の大釜という意味がある)
にある階段。常に滝の水しぶきを浴びているため、大変すべりやすい。
作中では、サグラダ・ファミリアの螺旋階段は、「世界で最も危険な階段トップ20」
の第三位に選ばれており、それより上位はこの階段と、アンコール・ワットのものだ
と紹介されている。
「Agoyán」『Wikipedia, the free encyclopedia』
1 January 2018, at 18:40 (UTC) URL : https://en.wikipedia.org
以下、下巻へ続く。
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